彼女はJR天満駅から出てきた。
夜の街に溶け込むように、黒いコートを羽織っていた。
彼女には秘密があった。
普段はOLとして働いているが、実は裏社会で恐れられる暗殺者だったのだ。
彼女は今夜、ある仕事の依頼をするために、駅のすぐそばにあるBAR ALBAに向かっていた。
BAR ALBAは、外から見ると普通のバーだが、中に入ると別世界が広がっていた。
暗い照明とレンガの壁が落ち着いた雰囲気を作り出していた。
バーカウンターには、さまざまな種類のボトルが並んでいた。
その中でも、彼女の目的はひとつだけだった。
カクテルのXYZを作ってくれるマスターだった。
彼女はバーカウンターに座り、マスターにXYZを注文した。
「かしこまりました。」とマスターは言って、カクテルを作り始めた。
彼もまた、表の顔はバーテンダーだが、裏の顔は、スイーパー(sweeper:始末屋)で、裏の世界でNo.1と呼ばれる程の腕を持っていた。
同時に無類の女好きで、美女絡みか「心が震えた時」しか仕事の依頼を受けなかった。
『BAR ALBAでXYZをオーダーする』ということは、マスターに仕事を依頼したいというメッセージなのである。
マスターはシェーカーに、ラム、オレンジのお酒、レモンジュースを入れて、シェイカーを振った。
氷と液体がぶつかる音がバーに響いた。
出来上がったカクテルをカクテルグラスに注いだ。
白く輝く液体が美しかった。
彼女はカクテルを受け取り、一口飲んだ。
爽やかな酸味と甘みが口の中に広がった。
「さて、今日はどんな依頼ですか?」
マスターはそう聞いて、彼女の顔を見つめた。
彼女はグラスを置いて、深刻な表情になった。
「実は……」
彼女はマスターを見つめて言った。
「私はあなたに仕事を依頼したいのです。」
依頼方法
何か困ったことを解決したい場合は、BAR ALBAでXYZをご注文ください。
マスターが依頼をうかがいます。
XYZの値段
値段は依頼内容により変わります。
注:2023年5月現在、マスターは5月病のため依頼を受け付けておりません。
カクテルの値段も1杯1200円で統一となっております。
XYZとは
「XYZ」というカクテル名には、どんな意味が込められているのでしょうか?
よく知られているのが、X、Y、Zがアルファベットの最後の3文字であることから「これ以上のものはない」、つまり、「XYZよりおいいしいカクテルはない」との意味。
なんか、いい名前ですよね?
好き。
つけた人センスがいいなぁと思ってしまう。
材料は
XYZは、ラム、オレンジのお酒、レモンジュースでつくります。
BAR ALBAのレシピは、
ラム バカルディ 35ml
オレンジのお酒 デカイパー・トリプルセック 15ml
レモンジュース 10ml
天満でうまい安い居酒屋巡りから
うってかわって大人のバーへ
このギャップが相手の心をつかむ‼
ひとつひとつのお酒、カクテルには物語があります。
BAR ALBAのお酒のコラムでは、お酒やカクテルをわかりやすく解説しています。
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そして、BAR ALBAへお越しください。
天満とは思えない落ち着いた雰囲気の中で味わうXYZ。
この物語はフィクションです。
登場する人物・団体・名称などは架空のものであり、実在のものとは一切関係ありません。
ただ、BAR ALBAと、もっこりバーテンダーは実在します。
あと、おいしいカクテルXYZもね。