フォアローゼズ・プラチナ —— 日本が救った奇跡のバーボン
地球にある金の総量は、
競技用プールで5杯分。
対して、プラチナは、
0.3杯分。
プラチナの方が圧倒的に貴重。
だから、クレジットカードでは、ゴールドカードの上にプラチナがある。
フォアローゼズ・プラチナ
1. 栄光の始まり
アメリカ・ケンタッキー州で、生まれた一本のウイスキーがあった。
その名はフォアローゼズ。
豊かな香りと深い味わいで、多くの人に愛された。
2. 忘れられた誇り
だが、時代は移り変わった。
大きな会社に買われたあと、
フォアローゼズは“本物の味”を失ってしまう。
「薄めて売れば、もっと儲かる」——。
その一言で、品質は崩れていった。
アメリカの店から姿を消し、
「底辺のウイスキー」と呼ばれるようになった。
職人たちは、胸の奥で静かに怒っていた。
「俺たちは、これを作りたくてやってるんじゃない…」と。
3. 遠い国の希望
そんな絶望の裏側で、奇跡のようなことが起きていた。
アメリカでは偽物が出回っていた同じ時代、
海の向こうの日本には“本物”が届いていたのだ。
日本のバーテンダーたちは、その味を大切に注ぎ、
ウイスキーを愛する人々は心からその香りを楽しんでいた。
誰も知らないうちに、
日本がフォアローゼズの魂を守っていた。
4. 救いの手
年月が流れ、会社は倒産の危機に陥る。
蒸溜所の責任者ジム・ラトレッジは決断した。
「日本なら、このバーボンの本当の価値をわかってくれる」
彼は日本へ助けを求めた。
そしてキリンの人たちは応えた。
「アメリカで忘れられても、日本では愛され続けている。
だから、もう一度立ち上がろう。」
こうしてフォアローゼズは、日本の手によって救われた。
5. 復活、そしてプラチナへ
キリンは職人たちにこう伝えた。
「あなたたちが信じる味を、自由に作ってください」
涙をこぼす人もいた。
そして、再び本物のフォアローゼズが世に戻った。
その感謝の気持ちから、日本のために特別な一本がつくられる。
それが「フォアローゼズ・プラチナ」。
選び抜かれた原酒だけを使った、奇跡のバーボンだ。

6. 奇跡のグラス
僕がこのボトルを注ぐとき、
いつも思い出す。
この琥珀色の中には、
国を越えた信頼が詰まっている。
日本が救った奇跡のバーボン。
それがフォアローゼズだ。
こういった物語を知ってから、プラチナを飲むと一味違う、美味しく感じる。
お酒って、そういうものでしょ?
ただの飲み物じゃない。
他の飲み物にはない、物語という味を美味しくするプラスアルファがあるのがいいところ。
