むかしは、よかっなぁ‥
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「そうそう」
「昔のウイスキーって、こんなんだったよねぇ」
香りをかぐと、スンっと、心に突き刺さるような
いい香りがした。
飲んでみると、あまい。
あまいと言っても、とってつけたような甘さじゃなくて、
時間をかけたからこその、上品だけどしっかりわかる。
一年一年、一滴一滴甘さが加わっていったような。
スコッチウイスキー『メインバライル24年』
今、ウイスキーが流行っている。
世界中で。
バーテンダーとしては、良いような悪いような。
良い面は、たくさんの方がウイスキーを飲んでくれるのはうれしい。
売り上げのためじゃなくて、自分もウイスキーが好きなので、ウイスキー好きの人が増えるのは、うれしい。
じゃあ、悪い面というかイヤな面は?
発売されるウイスキーの『質』が落ちること。
ウイスキーって、つくってすぐに売れない。
何年も何年も寝かせないといけないから。
一年って長いよね。
売れてるんだから、早く瓶に入れて売りたい。
そりゃそうだ。
自分がウイスキーメーカならそう思う。
つまりは、最近のウイスキーって、若いものが多くなりました。
若いものが悪いわけじゃないけど。
う~ん、何が言いたいかというと、
私がウイスキーにはまりだした24年くらい前は、
熟成感のあるおいしいウイスキーが多かったのに、今は少ないってこと。
ウイスキーのボトルに12年とか18年って書いてますけど、表示の仕方にルールがあって、
その瓶に入ってるウイスキーの中で、一番若いものの熟成した年数を書きなさい。ってルールがあります。
12年って書かれたウイスキーって、12年間寝かせたものだけが入っているのじゃなくて、18年とか長く寝かせたものもブレンドされていて、味わいや香りをつくっています。
以前はね。
昔のウイスキーって、12年物を飲んでも熟成感のある味や香りがしてたんです。
でも今は、たぶんだけど、12年ものなら、ほんとに12年寝かせたものだけが入っているのか、長く寝かせたものが入っていたとしても、だいぶんと比率が少なくなっていると思います。
今は、熟成年数が書いてないウイスキーもたくさん見かけるようになってきました。
おそらく、とても若いウイスキーをブレンドしているのでしょう。
5年とか?
年数表記のルールに従えば、ボトルに5年と書かないといけません。
なんか価値下がりますよね。
だからあえて、年数の表示はなくしているのだと思います。
メインバライルを飲んだ時、昔の自分がウイスキーにはまりだしたときに飲んでいたウイスキーを思い出した。
なんかつらつらと書いてますが、今のウイスキーもおいしいよ。
さんざん書いといて、説得力に欠けるけど。
キングスバリー
メインバライルは、キングスバリーという会社が発売しています。
イギリスにある会社。
キングスバリーは、自身でウイスキーは作っていません。
いろいろなウイスキー工場からウイスキーを仕入れて、オリジナルのラベルで売っている会社です。
メインバライルは、ブレンデッドウイスキー。
1999年につくられて、24年間熟成したものです。
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いやらしい深い琥珀色してるんですよ。
案内を見た時に、この色に惹かれて買いました。
今回のウイスキーはあたりでしたね。
飲みかたは‥
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おすすめの飲みかたは、ストレート、ロック、水割りの三種類。
ハイボールは、このウイスキーの良さが楽しめませんでしたね。
このウイスキーじゃなくてもって感じでした。
水割りにしても、このウイスキーの甘さがとても楽しめました。
舌の上に、『トロトロトロ』って、まとわりついてくる甘さが良いわぁ。
キングスバリー『メインバライル 24年』
3500円