『とつぜん、カンフー』
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「あぁ、こんな名前のカクテルをつくりたい。」
ふとそう思った。
『セクシー・カンフー・ファイター』
でもなぁ、ちょっと名前にセクシーって入るのはなぁ‥
そうだ、ジンとオレンジのお酒とレモンジュースをミックスしたカクテル『ホワイトレディー』がある。
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このカクテルをアレンジしたものにして、名前を『カンフー・レディー』にしよう。
車の運転中、バスストップのカンフー・ファイティングを聴いていて、
『セクシー・カンフー・ファイター』という歌詞を聴いて、とつぜんひらめいた。
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さっそく営業後、つくってみることに。
「う~ん、中国っぽいイメージのお酒を使いたいなぁ。」
メインに使うお酒は、ホワイトレディーのアレンジにしたいので、ジン。
中国産のジンがあればいいけど。
店にはないけど、台湾産のジンてあるけどなぁ。
パッとジンの『六』が目に入った。
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日本のジンだけど。
大きく漢字で『六』と書かれていてなんかいいかも。
で思った。
『日本人が思う中国ではなく、欧米の人たちから見た中国。』
そんな感じでつくろうと。
店に並ぶお酒を見ながら何がいいかと考える。
で、使えそうなものをピックアップした。
①パッションフルーツのお酒。
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なんか、パッションフルーツって、オリエンタルなイメージがあるし、このお酒、ビビットなピンク色をしているので、レディーと名がつくからいいかなっと。
②ライチのお酒
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まんま中国
③桃のお酒
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なんか中国
④アニスのお酒
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中華料理にスターアニス(八角)が入ってたりするし
で、
まずは、ジンを30ミリ、パッションフルーツのお酒を10ミリ、ライチのお酒を10ミリ、レモンジュースを10ミリ。
シェーク、シェーク
うん、淡いピンクがレディーっぽい。
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パッションフルーツとライチの香りがいい感じ。
ほのかに甘く、酸味の加減もいい。
ほんのりアルコールが強くて、なんかカンフーという強いイメージにもあってるかも。
いきなり完成した?
そこにアニスのお酒入れてみたらどうやろ?
ということで先ほどのに、アニスのお酒を5ミリたして作ってみた。
うん、全体がうまく、まとまったような感じに。
あと、何パターンか試してみたけど、ジン30ミリ、パッションフルーツのお酒10ミリ、ライチのお酒10ミリ、レモンジュース10ミリ、アニスのお酒5ミリが良い。
気になるなぁ‥
試作が終わって片付けているとき、桃のお酒が気になった。
ふたを開けて香りをかぐ。
「あぁ、これ入れてもおいしいのできそう‥。」
次の日の営業終了後、また試作会。
パッションフルーツのお酒の部分を桃のお酒に変えてみる。
桃のお酒は透明なので、そのまま作るとほぼ透明のカクテルに。
「レディーだから、ピンクっぽくしたいなぁ。」
で、ザクロのシロップを追加した。
色が赤色だから。
で、できあがったカクテルは、最初のものより濃いピンクというか赤。
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味も桃のジューシーなのと、ザクロのシロップの甘みで、最初のものより甘めのカクテルになりました。
「うん、これでいこう。」
時は経ち‥
試作の後、ここでブログを書いてから、店で出そうと思っていたのですが、
いろいろと忙しくて、なかなか書けず。
言い訳、小焼けで日が暮れて‥
で、やっと書こうかと思った時、
ふと頭をよぎったのが、
「やっぱ、最初のパッションフルーツのお酒バージョンがいいかな?」
ユージューフーダン
もう一度、つくって飲んでみました。
「やっぱ、パッションフルーツのお酒バージョンにしよ!」
「桃のお酒バージョン、ちょっと甘いしなぁ。」
ということで完成。
もう変えません。
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