『ポートウッドフィニッシュって知ってるけど、ポートワインを飲んだことないあなたへ』ポートワイン グラハム・トウニー10年
冷蔵庫の中に入ってる。
だから、お客さんからは見えない。
うちの店には、メニューがない。
だから、オーダーされない。
だれも知らない。
でも、おいている。
知ってもらえたら
ということで
今回、紹介したいのが、
『ポートワイン』です
ほんわりあまい
魅惑的なアロマが驚くほど広がる。
そんなお酒。
◆ポートワインとは?
ポルトガルでつくられているワインの一種です
ブドウをしぼって、ブドウジュースをつくり、そこへ『酵母』という生き物を入れます。
すると、酵母がブドウジュースの中の糖分を食べてアルコールを出していきます。
どんどんワインへと変化している途中で、アルコール度数の高いのブランデーを入れます。
すると、液体のアルコール度数が上がって、酵母が活動できなくなります。
すると、まだブドウの糖分が残った甘みのあるお酒ができあがります。
これがポートワインです。
甘みのあるワインをつくるために、この作り方をしたというよりも、
アルコール度数の高いワインをつくって、長期保存ができるようにしたかったようです。
この手法を生み出したのは、イギリス人でした。
◆どうしても飲みたいの‥
ポートワイン誕生のきっかけは、17世紀末にイギリスとフランスが戦争をしたことでした。
フランスワインをよく飲んでいたイギリス人。
フランスワインが輸入禁止になり、困ったイギリス人は、ポルトガルのワインに目をつけました。
ただ当時は、まだ風の力を利用して進む船で荷物を運んでいた航海時代。
ポルトガルからイギリスに行くまで時間がかかっていました。
イギリスにつく頃には、ワインは劣化してしまいました。
そこで編み出したのが、ワインにブランデーを入れて品質を長くもたせるという手法でした。
長期間品質は衰えないし、甘口でおいしい。
で、イギリスで評判となりました。
今現在でも、ポートワインが一番飲まれているのはイギリスだそうです。
◆町の名前から
ポートワインが出荷されていたのは、ポルトガルの西にあるポルト(英語名はポート)という町から出荷されます。
出荷されるその町の名前が由来となって、ポートワイン(ポルトワイン)と呼ばれるようになりました。
◆グラハム・トウニー10年
バー・アルバでは、『グラハム・トウニー10年』というポートワインを置いています。
木の樽で10年間寝かせたポートワイン。
以前は熟成の短いものを置いていましたが、熟成の長いものもおいしそうだなと思って買ってみました。
飲んでみたんですが、芳醇な甘みっていうのかな?
ほどよいフルーティーな甘さが口いっぱいに広がりました。
そして、樽の豊かなフレーバーも味わえました。
さすがながく寝かせてることだけはある。
気に入りました。
◆お金払えません‥
グラハムとは会社の名前です。
1820年に、スコットランドのウイリアム・グラハムとジョン・グラハムの兄弟が創設した会社。
もともとは、織物をあつかっていたのですが、あるとき、
「すみません、お金払えません‥」と、ツケの支払いができない人が、お金の代わりにと27樽のポートワインで支払いました。
しょうがなくそれを受けとり飲んでみたところ、
「なんじゃこりゃ!めちゃうまいやないかぁ!」と言ったかどうかはわかりませんが、
「よっしゃぁ、これからはポートワインをつくる商売するでぇ。」
ということで始まったのでした。
2015年、グラハム社は、イギリス王室御用達のポートワインメーカーになりました。
ラベルにはイギリス王室の紋章が描かれています。
◆もしも~~~、あなたが~~~
もし、ポートワインを飲んだことがなければ、甘口と馬鹿にせずにぜひ一度試して頂きたいワインです。
たまには冒険してみましょ!
人生の経験値を上げるためにね。