『このウイスキー、不良品…』スコッチウイスキー ブラックアダー(ブラッカダー)・ロウカスク・カリラ9年
BLACKADDER RAW CASK CAOL ILA AGED 9 YEARS
ブラックアダー・ロウカスク・カリラ9年
やられました…異物混入
納品されたウイスキーを見ると、なんとボトルの底に黒い異物がたくさん!
これは!異物混入!
…というのは、冗談です。
中の黒いものは、熟成中にはがれた樽の内側の木片です。
ウイスキーの熟成に使う樽は、内側を焼きます。
だから入っている木片が黒いのです。
なぜ焼くかというと、焼くことによって、樽の木からウイスキーにいろいろな味や香りの成分が溶け込んでいくのです。
焼かないと、そういった味や香りの影響を与える成分は溶けだしにくいそうです。
ちなみに、樽の内側を焼くことを「チャー」といいます。
でも木片が入っているということは、やっぱり異物混入か?
このウイスキーを販売しているのは、ボトラーズのブラックアダー社
ボトラーズとは、ウイスキーをつくっている蒸溜所(⇒ウイスキー工場)から、ウイスキーを樽ごと買い取り、そのウイスキーを独自のラベルを張ったボトルに入れて販売する会社。
今回紹介しているウイスキーは、カリラ蒸溜所のウイスキー。
つまり、ブラックアダー社がカリラ蒸溜所からウイスキーの樽を一樽買ってきて、それをブラックアダー(BLACKDDER)と書いたラベルを張り、販売したものです。
『なにもたさない、なにもひかない』
ブラックアダーの販売するお酒で、「ロウカスク」というシリーズがあります。
ロウカスクのコンセプトは『なにもたさない、なにもひかない』
某サントリー山崎の昔のCMみたいですが。
◦熟成が終わったウイスキーを樽から出すと、樽の内側のはがれた木片が混じるので、それはフィルターに通して取りのぞきます。
◦ウイスキーの中に温度が下がると白く濁るものが混じっています。
それは飲んでもよいものなのですが、見た目的に消費者に嫌がられるだろうということで、一度ウイスキーを冷やして、白く濁るものを出してから、フィルターでろ過して取りのぞきます。
◦ウイスキーは、あの琥珀色が濃いほうがおいしそうに見えますよね。
そのために、ウイスキーの中には、カラメルを使って着色しているものもあります。
そして、もうひとつ
例えば、サントリーの角瓶を買うたびに毎回色がちがっていたら「あれ?」と思いますよね。
ウイスキーは寝かせる年数が同じでも、毎回できあがったウイスキーの色は微妙に違います。
色をあわせるために、カラメルで色を調整している製品もあります。
角瓶がそうしているのかは知りませんが。
わかりやすく説明するために、たとえでだしました。
◦ウイスキーの多くは、樽から出したウイスキーに水を加えてアルコール度数を40度くらいに調整し、瓶につめます。
ロウカスクは、上記に挙げたことをやっていません。
木片も白く濁るものも取りのぞかない。
色をつけません。
水を加えません。
もう、樽の中のウイスキーそのまんま。
樽から直接飲んでいるのといっしょ。
ラベルにいろいろ情報
ラベルを見るといろいろとこのウイスキーについての情報が書かれています。
つくって樽に入れられたのが、2012年の1月12日。
そして、樽から出して瓶につめられたのが、2021年の1月。
この樽から瓶181本のウイスキー。
BAR ALBAのボトルは、そのうちの104本目。
アルコール度数は、57.8度。
ブラックアダーの25周年記念のボトル。
ということがわかります。
ビニシー巡りから、うってかわって大人のバーへ
このギャップが相手の心をつかむ‼
毎週、お酒やカクテルをわかりやすく解説しています。
BAR ALBAのブログをご覧ください。
そして、ぜひBAR ALBAへお越しください。
天満とは思えない落ち着いた雰囲気の中で味わうブラックアダー・ロウカスク・カリラ9年。
BAR ALBAのオープンした年2012年につくられたウイスキー。
また、つくられた日が、長女の誕生日2012年の1月20日と近い。
う~ん、開けずに置いといて、娘が二十歳になったら開けようかな?
冗談です(笑)
2021年11月27日でBAR ALBAは、ウイスキーといっしょで9年熟成。